こんにちは、BIZROVEの高橋です!
今回は「楽天での後払い決済での概要や導入方法」についてのご紹介です。
楽天で出店したいけど、後払い決済に対してよく分からない人や、あるいはどんなメリットがあるのかを知りたい人に対して、徹底解説していきます。
今後楽天市場に出店を検討されているEC担当の方にとっては必見の情報を分かりやすくご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。^^
1.後払い決済とは
後払いとは、購入者が商品を購入した後に代金の支払いを行うことです。
後払い決済代行会社を利用すれば、電子マネーやクレジットカードを利用するのと同様に、決済手数料が差し引かれた上で決まった日に購入代金が入金されます。
決済代行会社を利用する大まかな流れについては以下となります。
お客様が商品を購入
↓
お客様が決済代行会社へ支払い
↓
決済代行会社より店舗へ入金
まずお客様がECサイトなどを利用して商品やサービスをの購入をします。
購入者はサービス提供後までに指定された期日を遵守して、コンビニ払いや銀行振り込みなどの方法で代金の支払いをします。
商品購入代金の債権は後払い決済会社へ譲渡されて、購入者は後払い代行業者に代金を払う流れとなります。
決済代行会社を経由する後払いとはクレジットカード決済と似ていて、店舗が各購入者から直接購入代金を受け取る手間がないことがメリットです。
このため、購入者にとっては「後払い」であっても、お店は代金の未回収リスクを回避することができます。
2.楽天の後払い決済概要
では楽天での後払い決済は具体的にどのようなものなのでしょうか。
楽天の後払い決済は2019年1月31日から電子決済サービス楽天ペイで「後払い決済サービス」が開始されたことをきっかけに、全店舗楽天ペイのフローが導入必須となりました。
楽天ペイとは、楽天株式会社及び同社の子会社である楽天ペイメント株式会社が展開する電子決済サービスのことを言います。
もともとは各店舗毎に導入していた選択制後払い(NP後払い、後払い.com、スコア後払い等)がありましたが、楽天ペイ後払い決済導入後すべてこちらに切り替わることになりました。
楽天ペイ後払い決済導入により、加盟店舗の業務負担は大きく軽減されました。
軽減された内容は主に2種類となります。
- 注文確定から後払い決済の与信処理を行うまでのタイムロスがなくなった
- 後払い請求書の同封が必要なくなった
①注文確定から後払い決済の与信処理を行うまでのタイムロスがなくなった
特に注文確定から後払い決済の与信処理を行うまでのタイムロスがなくなりました。
従来の選択制の後払いだと、随時自動でアプリケーション同士の情報連携を行うAPI連携だとしても、連携先のソフトウェアと決済会社のバッヂ処理の感覚の影響を受けてしまう分、余計に時間がかかってしまっていました。
API連携をしていない店舗の場合は、CSVかタイピングなど人的作業が必要になります。
仮に店舗従業員が24時間パソコンの前に張り付いて注文が入るたびに与信登録をしている店舗は、とても与信処理が早くなりますが、一般的には朝出勤したら与信処理を行うので、タイムラグが生じてしまいます。
一方、楽天ペイ後払い決済は注文から与信処理を行い連携先のソフトウェアと決済会社のバッヂ処理の感覚の影響を受けてしまうようなタイムラグがないので、実質的に注文から20分で与信判定が完了します。
②後払い請求書の同封が必要なくなった
楽天後払いペイ導入によって、「後払いの請求書」の同封が必要なくなりました。
以前は、後払い決済の取扱高が一定規模以上ある店舗の場合は請求書を別途郵送する発送費用がかかるため、コストメリットを考慮して余計な費用がかからないように商品の中に請求書を合わせて同封して発送していました。
ところが楽天ペイ後払い決済導入後は全注文書の請求書は提携会社から後日発送されるフローとなっているため、同封処理はなくなりました。
3.楽天後払い決済のメリット・デメリット
概要を把握したところで、今回の楽天ペイ後払いサービス導入で想定される後払い決済のメリット・デメリットを解説します。
①メリット
店舗にとっては「売上アップ」がメリットです。
先述したお客様が詐欺に合わない安心感を持ったり、支払いタイミングを待つことなく自分の都合に合わせることができるので、そのまま購入率が上がり売上に上乗せされる可能性があります。
例えば、ファッションECモール「ZOZOタウン」の”ツケ払い(後払い)”サービスが話題を集めましたよね。
2016年の開始から1年足らずで100万人が利用するなど、大きく話題を集めました。ECの後払い需要を世に知らしめた大きな出来事でした。
このツケ払いに象徴されるように、後払い決済には、売上を伸ばす大きなポテンシャルがあると考えられます。
これまで後払い決済を導入していなかった店には、購入率を伸ばすチャンスと言えそうです。
②デメリット
一方でデメリットとしては「代金の未納トラブル」です。
以下のようなケースでは代金支払いがされないという可能性があります。
・うっかり追跡できない配送方法(定型外郵便や、佐川の飛脚メール便など)で後払い決済を受諾してしまった。
・登録した電話番号が間違っていて、商品の到着確認が取れない
また「受注フローの変更対応」も一つのデメリットでしょう。
今回の楽天ペイ後払いサービスに関しては全店舗「楽天ペイの後払いシステム」に統一しなくてはいけません。
つまり後払い決済を導入していなかった店舗も、独自で実施していた店舗に関しても、新しい受注フローに変わってしまう可能性が高いということです。
特に他のモールなどで後払い決済を導入している場合は注意が必要が必要です。
楽天だけ別フローでの受注になるなど、オペレーションが煩雑になる恐れがあるからです。
例えば、以下項目が現在導入しているモールの条件と異なる場合は注意が必要です。
- 楽天ペイの後払い決済の手数料は250円
- 支払いが可能な期間は「コンビニと銀行」のみで、郵便局は対応していない
楽天後払い決済の導入を検討されている方はオペレーションがきちんと回るか想定しながら検討を進めていくとよいでしょう。
4.楽天後払い決済を導入するため対策2選
では、実際に楽天ペイ後払い決済導入にあたり、どのような準備や対策が必要になるのでしょうか。
以下の2点について解説します。
- 代金未回収対策
- 受注対策
①代金未回収対策
まず代金を回収できないケースを防止するための対策についてです。
後払いで代金が回収できないケースとして、商品が購入後にお客様からの支払いが無く、入力いただいたお客様の個人情報が相違しているなどの理由からお客様への連絡や追跡が不可能になることがあります。
そこで対策としては「追跡可能な配送方法を把握」することが大切です。
後払い決済に使用可能な配送方法は現時点では以下の2点です。
- 宅配便
- メール便
・宅配便
楽天による指定配送会社で配送伝票番号等による配送状況の追跡、着荷確認が照明できる配送方法です。
・メール便
メール便サービスの中で、現在「楽天ペイ 後払い」には以下のものが対応可能です。
- ヤマト運輸:ネコポス
- 日本郵便:ゆうパケット、レターパックライト、特定記録郵便
②受注対策
楽天の受注フローによって運用が変わってしまう人は以下のような準備を行いましょう。
- 現在独自で後払いを導入している場合:新フローへの切り替えの計画
- 新オペレーションの確認(受注から発送の流れの確認)
- サイト上の案内変更の準備(支払い方法・FAQページ・備考欄の更新など)
- 受注時に使うお客様への案内用テンプレートの準備
それぞれ細々とした対応や準備が必要になります。
5.まとめ
楽天ペイの後払い決済サービスの導入により、便利になった面もあれば別途新たに準備や対策を行う必要があるということですね。
後払いのメリットを享受できるように、しっかりと丁寧な準備を行いましょう。
もしあなたが楽天や自社ECでの販売に困っている、そもそも進出すべきか分からず相談したいという場合は、ぜひ「株式会社AVROVE」にお問い合わせ下さい。^^
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