ECサイトにおけるabテストとは?活用方法や注意点をご紹介!

こんにちは、BIZROVEの辻です。

ECサイトの運用をご担当されている方は、よく「abテスト」という言葉を耳にする機会が多いのではないでしょうか。

今回はそんな「abテスト」についてと、「ECサイトでのabテストの活用方法」「ECにおけるabテストを効果的に行うためのポイント」についてご紹介したいと思います。

ECサイトの運営で悩んでいる人はぜひ、最後までご覧ください。

1.abテストとは

abテストとは、簡単に説明すると、バナーや広告・ECサイトを最適化するためのマーケティング手法の一つです。

aとbの2つのパターンを用意して、実際に良い成果が出たのはどちらかを検証するテストとして用いられます。

例えば、ランディングページを作成する際、バナーの設置位置、商品の訴求内容、商品を紹介するための画像や動画など、取り入れるコンテンツがたくさんありますよね。

abテストは、このコンテンツひとつひとつに対して、どのようなものであればコンバージョン率(購入率)が挙がるのか、何が原因で離脱率が下がってしまっているのかを検証する手法となります。

次章より、このabテストの重要性や活用方法についてご紹介しますので、より購入率の高い、UXの良いECサイトを作成していきましょう!

2.ECサイトを成長させるためにはabテストを繰り返すことが大切

abテストは何度も繰り返し行うことが非常に重要です。

理由は大きく2つあります。

・繰り返し行うことでコンバージョン率や離脱率の改善につながるため

・数か月後には消費者の行動心理が変わっていることがあるため

1回のabテストを行うことで、改善指標が目標の数値まで達成すれば問題はありませんが、基本的には他社サイトや顧客心理を考慮しながら複数個の案を出し、ひとつずつ何度も検証を重ねていくことが必要になります。

すべて検証完了後、どのスタイルがもっともクリック率が高かったのか、離脱率が低かったのか、もしくはどのスタイルであれば離脱率が高くなってしまうのか、結果を分析し明確な理由まで見つけることでページ全体の改善にもつながります。

しかし、1度のみの改善ではページの最適化が完了されたとは言えません。

顧客の行動心理や客層の変化は日々起こり得るものですので、消費者目線になって数か月に一度はabテストを行い、見直しを図るとよいでしょう。

実際に、大手オンライン動画配信サービスのHuluではユーザーがトップページから離脱しており、契約ユーザーにつながりにくいという悩みを抱えていました。この課題に対しabテストを何度か活用した結果、価格とサービスの掛け合わせによる相乗効果を検証し、会員登録完了数が改善前と比べて116.7%になったそうです。

参照:「https://kaizenplatform.com/contents/ab-test#:~:text=%E7%99%BB%E9%8C%B2%E5%AE%8C%E4%BA%86%E6%95%B0%E3%81%8C-,116.7%25,-%E3%81%AB

abテストを行う中で、効果がでなかった、違いが明確にならなかったなど、続けていくと目標達成に至らないことも出てきますが、それはあくまで仮説が正しくなかっただけにすぎません。

何度も仮説をぶつけることで、目標指数に達するページを解明していきましょう!

abテストを繰り返すことの重要性を理解したところで、次に、実際の進め方について解説していきます。

3.abテストの進め方

abテストを実践する場合は以下のような手順で進めてください。

①目的を決める

②改善すべき点を洗い出す

    ③テスト

それでは、手順に沿ってご紹介していきます。

①目的を決める

abテストを行うとなった場合、まずはじめに「離脱率の改善」「コンバージョン率の改善」など、何を改善したいのか目的を明確にします。

ECサイトにおいては、例えば以下のような目的が考えられます。

・商品の購買数を増やしたい

・利用者数を増やしたい

・ページの離脱率を下げたい

目的がなければどこを改善すべきか分かりませんし、逆に複数で曖昧な目的を決めてもテスト結果が正しく出ない為に、適切な改善に至らない可能性が高いです。

②仮説を立てる

次に目的に対して、なぜ達成できていないのかの仮説を複数考えていきましょう。

例えば「商品の購買数を増やしたい」という目的であれば、購買数が増えない理由は以下が考えられます。

・購入に至るまでに途中でページから離脱してしまっている

・カートボタンまではたどりついているが、そこから購入に至らない

こちらに対し、仮説を考えていきます。

・購入に至るまでに途中でページから離脱してしまっている

(仮説)

ファーストビューで最も離脱率が高いため、クリックされたバナーとトップページの訴求内容がずれてしまっているのではないか。

(深堀)

ファーストビューをクリックされるバナーと同じ内容の訴求文言に変更をすれば、ユーザーの自社に対する印象のずれはなくなり、そのままページ下部まで進んでくれるのではないか。

ひとめで商品のイメージが湧きやすい画像に変更すればそのままページ下部まで進んでくれるのではないか。

・カートボタンまではたどりついているが、そこから購入に至らない

(仮説)

ランディングページに問題はないが、購入をするタイミングで消費者にとって分かりにくい記載や手間となる作業が発生しているのではないか

(深堀)

購入に至るまでの入力項目が多いため、必須条件の項目をできるだけ少なくすることで購入完了まで進んでくれるのではないか。

1項目ごとにブラウザが新規で開かれてしまうため、1画面で入力を完了できるようにすれば購入完了まで進んでくれるのではないか。

仮説を立てるためのデータが不足していると、より正解に近い仮説をたてることが難しいため、参照するデータがない場合は既存の顧客にアンケートをとって、ユーザー目線で不満に思う点を把握することも一つの手です。

③テスト

仮説検証の準備が完了したら、最後にテストを行います。

例えば、カート画面にてページの離脱率の改善を図る場合、今現在運用をしているパターンと仮説に対して解決策となるようなパターンの両方を設置し、それぞれ少なくとも2週間ほど時間を設けてユーザーの離脱率を計測します。

どちらの方が離脱率が少なかったか結果を比較することで、よりよいカートの設置方法が判明します。

特に差異がなければ想定していた仮説が間違っていたということになるので、「そもそもカートボタンをページ上部に設置してみる」など、次の仮説を検証していきましょう。必ず改善案は見つかります。

また、目的がある場合には、より多くのユーザーにとってUXの良いサイトにするために、より反応が得られやすい箇所からテストを行っていきましょう。

極端な話、5人のうち3人がbのパターンで購入まで至ったとしても、他の大多数のユーザーも同じように購入まで至るかといわれると、わかりませんよね。

より大体数のデータが取れるよう、ページ全体の中でもっともアクセス数が集まる広告バナーやファーストビュー画面から改善を行っていきましょう。

続いて、ECにおけるabテストを効果的に行うためのポイントについてご紹介していきます。

ECにおけるabテストを効果的に行うためのポイント

ECにおけるabテストを効果的に行うためのポイントは「変更箇所は1回のテストにつき1箇所のみ」です。

abテストを活用する場合、テストを行う場所は1箇所に限定しましょう。

例えばトップページを変更する場合、変更できる個所としては①画像(デザイン)②訴求文章③ヘッダー文言などが考えられますが、3つすべてを変更してしまうと、たとえ改善がされたとしても何が効果があったのかの検証ができません。

コンテンツが多くあればあるほどひとつずつ試すのに時間がかかりますが、焦らずにテストを行っていきましょう。

また、テストを行う際にはタイミングも重要です。テストを行う項目は1箇所のみとなりますので、季節性のイベントや繁忙期にテストを行ってしまうとテスト項目以外の変数が動くため、正しい計測ができません。

基本的には普段実験を行うときに効果検証を行うのと同様に、aとb以外の条件は同じもので実施しましょう。

4.まとめ

今回は「ECサイトでのabテストの活用方法」「ECにおけるabテストを効果的に行うためのポイント」についてご紹介してきました。

商品ページ、カートのページなどabテストを行う目的は異なります。

まずは目的をしっかり明確にしてからabテストを実施しましょう!

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