【2025年最新】産直ECの始め方!注目プラットフォーム徹底比較

こんにちは、BIZROVEです!

新型コロナウイルスによる流通の変化を背景に、「産直EC(産地直送EC)」市場が急拡大しています。
これまで仲介業者が担ってきた流通を、生産者自身がデジタルを活用して直接消費者に届ける新たなモデル。それが産直ECです。

今回の記事では、産直ECの基本から、自社ECとの違い、市場動向、成功のための具体的なポイント、そして主要なプラットフォームの比較までを網羅的に解説します。
産直ECへの参入を検討している生産者の方、より良い購買体験を求める消費者の方にとって、必読の内容となっています。

産直ECとは?

「産直EC」は「産地直送EC(電子商取引)」の略称で、農産物、海産物、加工品などの商品を、生産者が自身のECサイトや専門のオンラインプラットフォームを通じて消費者に直接販売するビジネスモデルです。
従来の流通経路と比較して、仲介業者を介さないため、生産者はより高い利益を確保しやすく、消費者はより新鮮で付加価値の高い商品を手に入れることができます。

産直ECのビジネスモデルは、複数の生産者が商品を販売するECモール型と、単一の生産者が自社の商品を販売する自社EC型に大きく分けられます。

産直ECと自社ECの違い:メリット・デメリット

オンラインで商品を販売する主な方法として、ECモールへの出店と自社ECサイトの構築があります。
産直ECのビジネスモデルは、一般的にECモールに近い形態をとりますが、それぞれの特徴を理解することが重要です。

比較項目ECモール自社EC産直EC(モール型)
初期費用比較的低い比較的高い比較的低い
月額費用発生する場合あり発生する場合あり(プラットフォーム利用料、サーバー費用など)発生する場合あり
手数料販売額に応じて発生決済手数料など発生販売額に応じて発生
集客力プラットフォームの集客力に依存、新規顧客獲得に有利自社での集客活動が必須、ファンマーケティングに有利プラットフォームの集客力に依存、多様な商品から顧客が流入
デザイン・機能プラットフォームの制約を受ける自由度が高いプラットフォームの制約を受ける
顧客データプラットフォーム経由となり、直接的な顧客データ取得が難しい場合あり自社で管理・分析が可能プラットフォーム経由となり、直接的な顧客データ取得が難しい場合あり
競合多数の競合他社が存在競合は限定的多数の競合生産者が存在
運営の負担比較的少ない(プラットフォームが一部業務を代行)比較的大きい(集客、サイト運営、顧客対応などを自社で行う必要あり)比較的少ない(プラットフォームが一部業務を代行)

産直ECに新規参入する場合、まずは集客力の高いECモールに出店し、ランキング上位を目指すことで、全国的な知名度を獲得する戦略が有効です。

一方、すでに一定のブランド認知度がある場合は、自社ECサイトを開設し、運用コストを抑えつつ、より深く顧客との関係性を構築するのも有力な選択肢となります。

なぜ産直ECが注目されるのか?市場動向と背景

産直ECが近年特に注目を集めている背景には、以下の要因が挙げられます。

  • EC市場全体の拡大:インターネット利用の普及とECサイトの利便性向上により、オンラインでの購買行動が一般化しています
  • 新型コロナウイルス感染症の影響:外食機会の減少やサプライチェーンの混乱を受け、自宅で高品質な食材を求める消費者が増加しました。また、販路を失った生産者がECに活路を見出す動きも加速しました
  • 消費者のニーズの変化:消費者は、単に安いだけでなく、生産者の顔が見える安心感や、地域ならではのこだわりの食材を求める傾向が強まっています
  • テクノロジーの進化:ECプラットフォームの機能向上や、SNSを活用した情報発信、決済システムの多様化などが、産直ECの成長を後押ししています

株式会社富士経済の調査によると、大手産直ECサイト11社における2020年の農産物流通総額は約40億円と、前年比で約20倍という驚異的な成長を記録しています。このことからも、産直EC市場のポテンシャルの高さが伺えます。

産直ECのメリット・デメリット:生産者側の視点

生産者が産直ECに取り組むことには、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

  • 消費者のフィードバックを直接得られる:レビューや問い合わせを通じて、消費者の生の声を聞くことができ、商品開発や改善に活かせます
  • 販路を拡大できる:地域や時間にとらわれず、全国の消費者に商品を販売することが可能になり、新たな顧客層を開拓できます
  • コストを抑えられる:従来の卸売ルートと比較して、仲介マージンを削減し、より多くの利益を確保できます。また、実店舗を持たない場合、固定費を抑えることができます。
  • ブランドイメージの向上:生産者のこだわりやストーリーを直接消費者に伝えることで、ブランドロイヤリティを高めることができます

デメリット

  • 売上が入るまでにタイムラグがある:ECサイトでの決済後、生産者に売上が振り込まれるまでに時間がかかる場合があります
  • ピッキングや在庫管理の手間がかかる:注文に応じて商品のピッキング、梱包、発送、在庫管理などを自社で行う必要があります
  • 集客を自ら行う必要がある場合がある:特に自社ECの場合、ECモールのような集客力がないため、SNSや広告などを活用して積極的に集客を行う必要があります
  • 顧客対応の負担:問い合わせ対応やクレーム処理など、顧客対応を自社で行う必要があります

産直ECを始める3つの方法

産直ECには主に以下の3つの始め方があります。それぞれの特性を理解し、目的に合った方法を選びましょう。

方法特徴
① 楽天市場などの総合ECモール圧倒的な集客力で知名度UPが狙える
② 食べチョク・ポケットマルシェなどの産直専門モール生産者支援に特化し、手数料が明確
③ 自社ECサイトの開設ブランディングやファンマーケティングに最適

産直ECサイトの事例紹介

以下では、国内のメジャーな産直ECサイトとサイトごとの特徴を紹介します。

食べチョク

https://www.tabechoku.com/?srsltid=AfmBOopXjSVNEcH5LIQMbYDoXi0aRAwX65EwzR1c6SFBn8_A7FVOQmNx

「生産者から食卓へ、ダイレクトに美味しさを届ける」を旗印に掲げる産直ECサイトです。高い認知度と利用率を誇り、多様なユーザーに支持されています。約3,000軒の生産者が登録し、新鮮な野菜や果物はもちろん、豊かな海の幸、こだわりの酒類など、幅広い品揃えが魅力です。

特筆すべきは、収穫後24時間以内の商品を消費者に届ける迅速な配送サービスや、生産者と購入者が直接メッセージをやり取りできるコミュニケーション機能が実装されている点です。これにより、消費者は安心して買い物を楽しむことができ、生産者も顧客のニーズを直接把握することが可能です。さらに、飲食店向けには、最適な生産者を提案する専門サービス「食べチョクPro」も提供しており、プロのニーズにも応えています。

ポケットマルシェ

https://poke-m.com

「作り手と買い手が、食を通じて直接繋がるオンラインマルシェ」を目指す産直ECプラットフォームです。食を中心としたコミュニケーションを重視しており、オンライン上だけでなく、オフラインでのマルシェイベント開催や、生産者の想いを伝える情報誌「食べる通信」の発行など、多角的な取り組みを行っています。

「食べる通信」は、単に食材を届けるだけでなく、その背景にある生産者の情熱やストーリーを消費者に伝えることで、より深い共感を育むマーケティング手法「ストーリーテリング」を体現しています。

八面六臂

https://hachimenroppi.com/?srsltid=AfmBOoolUGAw1oEhmFoD576yaGnQ8BDkglvRpIzQpODT2M3QZyCxkHs7

こちらも飲食店に特化した産直ECプラットフォームです。鮮魚を中心とした水産物のECサイトとしてスタートしましたが、現在では肉類や果物など、幅広い食材を取り扱っています。少量多品種の品揃えが特徴で、比較的小規模な飲食店でも必要な食材を必要な分だけ調達しやすい点が魅力です。

「飲食業界の物流改革」をミッションに掲げており、自社独自の配送ネットワークを構築している点が最大の強みです。これにより、ユーザーは鮮度の高い食材を迅速に仕入れることが可能となっています。

ギョギョイチ

https://www.ja-town.com/shop/c/c9513/

全国漁業協同組合連合会が主体となり運営する、厳選された魚介類「プライドフィッシュ」に特化した産直ECサイトです。プロの目利きによって評価された高品質な魚介類のみを取り扱っているため、品質への信頼性は非常に高いと言えます。

季節ごとのおすすめ商品や期間限定の送料無料キャンペーンなど、お得な企画も積極的に展開しており、ユーザーにとって魅力的な購買体験を提供しています。

一休.comお取り寄せ

https://otoriyose.ikyu.com/?srsltid=AfmBOordZ1exX3KSuNysAQTvzV4VpKocbre5fL8n1eKEuc_V4VioL4HT

厳選された上質なグルメ体験を提供するオンラインプラットフォームです。全国各地の老舗料亭や名店の味、こだわりの食材、職人の技が光る逸品などを豊富に取り揃え、自宅にいながらにして特別な食の体験を楽しむことができます。単に商品を購入するだけでなく、その背景にある物語や作り手の想い、地域の食文化に触れることができるのが特徴です。ギフトとしても人気が高く、大切な方への贈り物を通じて、豊かな食の感動を届けることができます。

ECモール店舗でランキング上位に入ったら、自社ECサイトの開設を検討しよう

もし楽天市場などのECモールで自社商品がランキング上位に入るようになったら、注文数の増加に伴い業務負荷が増大する可能性があります。バックエンド業務の効率化や、より自由度の高いEC運営を目指すのであれば、カスタマイズ性に優れたECプラットフォームでの自社ECサイト開設を検討しましょう。

「Shopify(ショッピファイ)」は、豊富なアプリ連携と柔軟なカスタマイズ性が魅力で、産直ECの多様なニーズにも対応できます。初心者にも扱いやすい直感的な操作画面に加え、充実したヘルプドキュメントや活発な日本語コミュニティによるサポートも期待できるため、初めて自社ECサイトを開設する方でも安心して利用を開始できるでしょう。

Shopifyであれば、直販に初めてチャレンジするためのスモールスタートの自社ECサイトを作ることもできますし、一休.comお取り寄せの様な本格的な産直ECサイトを作ることができます(一休.comお取り寄せはShopify Plusで作られています)。

まとめ

産直ECへの参入には、総合ECモール、産直専門ECモール、自社ECサイトという3つの主な方法があります。それぞれに特徴があるため、自社の規模や戦略、目的に最適な方法を選ぶことが大切です。

特に、将来的な事業成長を見据えるなら、柔軟なカスタマイズと機能拡張が可能なECプラットフォームの活用が重要になります。Shopifyのように、多様なニーズに対応できるプラットフォームは、小さく始めることも、本格的なECサイトを構築することも可能です。

ECサイトの構築をご検討中でしたら、ぜひACROVEにご相談ください!最適なECサイト構築をサポートいたします。

ACROVEでは、多数の自社ブランド運営のノウハウを活かし、事業者様の販売戦略立案からECサイト構築・運用代行まで、ワンストップでご支援しております。ECに関するお悩みはなんでもお気軽にご相談ください。

 

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