OMO化の手引き―店舗とECを繋ぐ「ポイント連携」を叶える方法を徹底解説!

こんにちは、BIZROVEです!

現代において、消費者の購買行動は劇的に変化しています。スマートフォンであらゆる情報にアクセスし、ECサイトで比較検討し、実店舗で実物を確認するといった、オンラインとオフラインを自由に行き来する購買スタイルが当たり前になりました。顧客はもはや、チャネルの境界を意識することなく、自身の利便性や体験の質を追求しています。

このような顧客の変化に対応し、企業が持続的な成長を遂げるために不可欠なのが「OMO(Online Merges Offline)」です。OMOとは、単にオンラインとオフラインのチャネルを連携させるに留まらず、顧客体験を最優先に捉え、両者をシームレスに融合させることで、分断のない購買体験を提供するという考え方です。

本記事では、OMOとは具体的にどのような概念なのかを整理し、さらに、どのようにすればOMOが実現できるのか、その具体的な方法についても詳しく解説していきます。

OMOとは?

OMOによく似た言葉に「O2O(Online to Offline)」や「オムニチャネル」がありますが、OMOはこれらとは一線を画します。O2Oはオンラインからオフラインへの送客を主眼に置いた単一方向の施策に過ぎず、オムニチャネルは複数のチャネルを統合し、顧客がどのチャネルを使っても同じ体験ができるようにすることを目指します。

これに対しOMOは、顧客自身がオンラインとオフラインを意識しないレベルで、すべてのチャネルが有機的に結合し、それぞれの強みが最大限に活かされる状態を指します。顧客は企業との接点において、どこからでも自由に情報にアクセスし、購入を完了できるだけでなく、企業は顧客一人ひとりの行動履歴からニーズを予測し、最適な情報やサービスを先回りして提供できる。これがOMOが目指す世界です。

なぜ今、OMOがこれほどまでに求められているのでしょうか? その背景には、以下の要素があります。

  • 顧客の購買行動の変化:顧客は特定のチャネルに縛られず、自身の都合に合わせて最適なチャネルを選択します。企業は、この柔軟な購買行動に対応できる体制を構築する必要があります
  • 顧客ロイヤルティの向上:シームレスでストレスフリーな購買体験は、顧客の満足度を高め、企業への信頼と愛着を育みます。結果として、顧客の継続的な利用(ロイヤルティ)に繋がります
  • データ活用によるパーソナライズ:オンラインとオフラインの顧客データを統合することで、顧客一人ひとりの詳細なプロファイルを構築できます。これにより、個々のニーズに合わせたパーソナライズされた情報やサービスを提供し、顧客エンゲージメントを深めることが可能になります。
  • 競合との差別化:多くの企業がオンライン化を進める中で、単にECサイトを持つだけでは差別化は困難です。オンラインとオフラインの融合による独自の顧客体験の提供こそが、競争優位性を確立する鍵となります

OMO実現の鍵は「ポイント連携」にあり!なぜ今、これが重要なのか?

OMOの概念は理解できても、「具体的に何から始めれば良いのか」と悩む企業は少なくありません。そこで、おすすめなのがポイント連携です。オンラインとオフラインのポイントを統合し、顧客がどこで買い物しても同じようにポイントを貯め、使えるようにする仕組みは、OMO実現に向けた強力な一歩となります。

なぜポイント連携がOMOの鍵となるのでしょうか? その理由は、顧客と企業の双方に大きなメリットをもたらすからです。

顧客メリット:どこでも「お得」と「便利」を享受できる

  • 利便性の向上:顧客は店舗でもECサイトでも、同じ会員ID(またはバーコード、QRコードなど)を提示するだけでポイントを貯めたり、使ったりできます。店舗とECで別々のポイントカードを持つ煩わしさや、残高が分散することによる使いにくさが解消されます
  • お得感の増大:貯まったポイントをオンラインでもオフラインでも自由に利用できるため、顧客は「どこで買っても損をしない」という安心感を得られます。これにより、ポイントを利用するために再度購買行動を起こすインセンティブが生まれます
  • ポイント残高の一元管理:アプリやWebサイトで自身のポイント残高や履歴をいつでも確認できるため、管理が容易になります

企業メリット:顧客理解を深め、ロイヤルティを高める

  • 顧客データの統合・一元化:これがポイント連携の最大のメリットです。店舗での購買履歴とECサイトでの購買履歴(さらに閲覧履歴、カート投入履歴なども)を、共通の顧客IDに紐づけて一元管理できます。これにより、顧客が「いつ」「どこで」「何を」「どのチャネルで」購入したのか、多角的な視点から顧客行動を把握できます
  • 顧客理解の深化とパーソナライズ:統合された顧客データは、単なる購買履歴に留まらず、顧客のライフスタイル、好み、興味・関心を推測するための貴重な情報源となります。このデータに基づいて、顧客一人ひとりに最適な商品レコメンド、パーソナライズされたクーポン配信、限定プロモーションの案内などが可能になり、顧客エンゲージメントを劇的に高めます
  • 顧客ロイヤルティの向上とLTVの最大化:シームレスなポイント体験は顧客の満足度を高め、企業への愛着を育みます。ポイントプログラムは、顧客を囲い込み、継続的な購買行動を促す強力なツールです。これにより、顧客生涯価値(LTV:Life Time Value)の最大化に貢献します
  • 在庫管理・売上予測の精度向上:オンラインとオフラインの販売データをリアルタイムで統合することで、在庫状況の可視化が向上し、過剰在庫や品切れのリスクを低減できます。また、顧客の購買トレンドを正確に把握することで、より精度の高い売上予測が可能になります
  • 新規顧客獲得と既存顧客の活性化:ポイント付与は新規顧客を惹きつけるインセンティブとなり、既存顧客に対しては、ポイント残高に応じた特別オファーなどで再購入を促すことができます

ポイント連携は、顧客にとっての利便性と企業にとってのデータ活用という、OMOの根幹をなす要素を同時に満たす、非常に効果的なアプローチなのです。

OMOを実現する具体的なソリューション:ポイント連携の仕組みを構築する

ポイント連携を核としたOMOを実現するためには、適切なソリューションとシステム連携が不可欠です。ここでは、その具体的な方法として、『AddPlus』を活用したソリューション例を解説します。

システム連携の重要性

OMOを実現する上で最も重要なのが、既存のシステムをいかに連携させるかです。主要なシステムとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • POSシステム:実店舗での販売を管理する基幹システム
  • ECサイト:オンラインでの販売を管理するプラットフォーム
  • 顧客管理システム(CRM):顧客情報、購買履歴、問い合わせ履歴などを一元管理するシステム
  • ポイント管理システム:ポイントの発行、管理、利用を制御する専門システム
  • マーケティングオートメーション(MA)ツール:顧客データに基づいた自動化されたマーケティング施策を実行するツール

これらのシステムがそれぞれ独立して稼働している場合、データはサイロ化され、顧客情報の一元化は困難です。そこで、API連携、SaaS型ソリューションの活用、あるいは統合型プラットフォームの導入などにより、これらのシステムをシームレスに接続することが求められます。

ポイント連携の具体的な方法とAddPlusの活用

具体的なポイント連携の仕組みは、企業の規模、既存システム、目指すOMOのレベルによって多岐にわたりますが、基本的なアプローチは以下の通りです。

共通ID(会員ID)の発行と紐付け

顧客のオンラインとオフラインの活動を統合する最初のステップは、顧客に共通の会員IDを付与し、すべてのチャネルでそのIDを紐付けることです。

  • 仕組み
    • 店舗での初回購入時:顧客が店舗で会員登録を行う際に、共通の会員IDを発行します。このIDは、実店舗のPOSシステムを通じて登録され、同時にECサイトやCRMシステムにも同期されます
    • ECサイトでの初回購入時:ECサイトで会員登録を行う際に、共通の会員IDを発行します。このIDは、店舗のPOSシステムやCRMシステムにも同期されます
    • 既存顧客の統合:既に店舗とECサイトで別々の会員情報を持っている顧客に対しては、メールアドレスや電話番号などをキーにして統合を促します(例:「ECサイトのポイントと店舗のポイントを統合しませんか?」といったキャンペーン)
  • 対応方法
    • AddPlusは顧客管理(CRM)としての機能を持ち、大手POSメーカーと営業・商品の両面で連携しており 、POSにインストールされるシームレスな形態が特徴です 。POS等店舗機器と連携し、購買金額連動のポイント管理も可能です 。AddPlusは、店舗POSシステムにインストールされるポイントシステムを基軸とした、購買履歴・お客様の声(VOC)情報を含むトータルリピートソリューションであり 、共通IDの構築を強力にサポートします。顧客の購買履歴を含んだ会員情報を蓄積します 。
ポイント付与・利用の仕組み

共通IDが確立されたら、次に重要なのは、どのチャネルで購入しても同じようにポイントが付与・利用できる仕組みを構築することです。

  • 仕組み
    • 店舗での購入時:顧客が共通IDを提示(会員バーコードのスキャン、電話番号入力など)すると、POSシステムがこのIDをポイント管理システムに連携します。購入金額に応じてポイントが即時付与され、その情報が顧客IDに紐づけてポイント管理システムに記録されます
    • ECでの購入時:顧客が共通IDでECサイトにログインして購入すると、ECプラットフォームがその情報をポイント管理システムに連携します。同様に、購入金額に応じてポイントが付与され、顧客IDに紐づけて記録されます
    • ポイント利用時:店舗でもECでも、ポイント管理システムに蓄積されたポイント残高を参照し、顧客は自由にポイントを利用できます。たとえば、店舗ではPOSレジでポイント利用を申告し、ECサイトでは決済時にポイント利用を選択する形です
  • 対応方法
    • AddPlusは、店舗POSとECサイトとの連携に特化した設計がされており、リアルタイムでのポイント付与・利用を実現します 。飲食店、量販店、専門店向けPOSシステムとの連携サービスが提供され、標準システムでの連携が実現しています 。API連携を通じて、既存のPOSシステムや主要なECプラットフォームとシームレスに繋がり、オンライン・オフラインでの統一されたポイント体験を提供します 。顧客は購入チャネルを意識することなく、いつでもどこでも同じポイントサービスを享受できます 。AddPlusは、予約/順番待ち等の既存システムとの連携により、来店から退店までのトータルソリューションを提供可能です 。
アプリを活用した連携

スマートフォンアプリは、OMOの顧客接点として極めて重要です。アプリは、顧客にポイント機能を提供するだけでなく、オンラインとオフラインの体験をシームレスに繋ぐハブとしての役割を果たします。

  • 仕組み
    • ポイントカード機能:アプリ内にデジタルポイントカード機能を搭載し、顧客がスマホを提示するだけでポイントの付与・利用を可能にします
    • オンラインストア連携:アプリ内にECサイトへの導線を設け、店舗で気になった商品をアプリから購入できるようにします
    • 来店・購買促進:顧客の購買履歴や位置情報(許可を得た場合)に基づいて、パーソナライズされたクーポンやプロモーション、新商品情報をプッシュ通知で配信し、来店やオンライン購買を促進します
    • 在庫確認・取り置き:アプリから店舗の在庫状況を確認したり、試着予約や商品の取り置きを行ったりする機能を提供することで、顧客の利便性を高めます
  • 対応方法
    • AddPlusは、自社開発アプリへの組み込みや、既存アプリとの連携を容易にするAPIを提供しています。これにより、企業は独自のブランド体験を持つアプリを構築し、アプリを介してポイントカード機能、ECストアへの誘導、パーソナライズされたメッセージ配信などを実現できます。アプリで収集した顧客行動データはAdd Plusに統合され、店舗とECを横断した顧客理解とマーケティング施策に活用されます。
顧客データ分析・活用

ポイント連携によって統合された顧客データは、単に蓄積するだけでなく、適切に分析し、施策に活用することで真価を発揮します。

  • 仕組み
    • 顧客セグメント作成:購買履歴、来店頻度、閲覧商品などのデータから、優良顧客、休眠顧客、新規顧客といったセグメントを作成します
    • 行動履歴分析:特定の商品の購買傾向、オンラインとオフラインのチャネル利用頻度、特定期間の購買額などを分析し、顧客インサイトを発見します
    • パーソナライズされた施策:分析結果に基づき、各セグメントや個々の顧客に最適化されたメッセージ、キャンペーン、商品レコメンデーションなどを実施します。例えば、実店舗で特定のカテゴリの商品を購入した顧客に対し、ECサイトで関連商品のクーポンを配信する、といったクロスチャネルでの施策が可能です
    • 効果測定とPDCA:施策の効果を定量的に測定し、改善点を洗い出して次の施策に活かすPDCAサイクルを回します
  • 対応方法
    • Add Plusは、統合された顧客データを分析するためのレポート機能や、外部のBIツール、MAツールとの連携機能も提供しています 。これにより、企業はオンラインとオフラインの購買行動を横断的に分析し、顧客のLTVを高めるためのパーソナライズされたマーケティング戦略を立案・実行できます。顧客の行動履歴や購買傾向に基づいて、最適なタイミングで最適なメッセージを届けることで、顧客との関係性をより深めることが可能になります。

まとめ

OMOは、顧客中心のビジネス変革であり、顧客と企業がより深く、長期的な関係を築くための強力なフレームワークです。

ポイント連携はOMO実現の第一歩であり、Add Plusはその有効な手段です。ポイントの統合は、顧客に「お得」と「便利」を提供し、企業には分断されていた顧客データを統合し、行動を理解するための貴重な情報をもたらします。

統合された顧客データを活用することで、企業はパーソナライズされたコミュニケーションやプロモーションを展開し、顧客の期待を超える体験を提供できるようになります。これにより、顧客エンゲージメントが深まり、ロイヤルティ向上とLTVの最大化に繋がります。

顧客にとって真に価値ある購買体験を提供すること。これこそがOMOが目指す目標であり、これからの企業が持続的な成長を遂げるための必須条件の一つです。

ACROVEでは、OMOへの対応もご支援しています。ぜひ以下バナーよりご相談ください。

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