こんにちは、BIZROVEです!
「ECサイトで酒類販売を始めたいけど、年齢確認ってどうすればいいの?」
「未成年者の飲酒防止対策は万全?法律違反のリスクはない?」
このような疑問から、情報収集をされていらっしゃる事業者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
スーパーやコンビニなどオフラインでお酒を買う時に必要になる年齢確認ですが、オンラインで販売する場合、事業者はどのような対応が必要になるのでしょうか。
1. 酒類販売における年齢確認の法的・社会的責任
法的規制
日本の法律では、20歳未満の者の飲酒は禁止されており、酒類販売業者には、未成年者への酒類販売を防止する義務が課せられています。具体的には、酒税法、未成年者飲酒禁止法、青少年保護育成条例などによって、年齢確認の方法や表示義務などが定められています。これらの法律に違反した場合、罰金や営業停止などの処分を受ける可能性があります。
社会的責任
酒類販売業者は、未成年者の飲酒防止に積極的に取り組むという社会的責任を負っています。未成年者の飲酒は、健康への悪影響だけでなく、学業や生活にも支障をきたす可能性があります。また、飲酒運転や暴力行為など、社会的な問題を引き起こす可能性も指摘されています。酒類販売業者は、未成年者への販売を防止することで、これらの問題の解決に貢献することができます。
ECサイトでの酒類販売は、対面販売と異なり、購入者の年齢を確認する手段が限られます。そのため、未成年者が容易に酒類を購入できてしまうというリスクがあります。
ECサイトで酒類を販売する場合には、年齢確認を徹底し、未成年者への販売を防止する必要があります。年齢確認は、法律で義務付けられているだけでなく、社会的責任を果たす上でも重要です。
2. ECサイトにおける年齢確認の具体的な方法
ECサイトにおける年齢確認の方法は、主に以下の4つが挙げられます。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
年齢確認ポップアップ | サイトへのアクセスを制限できる | ユーザー体験を損なう可能性がある |
年齢確認フォーム | 年齢を正確に確認できる | 入力の手間がかかる |
チェックボックス | 導入が容易、購入者への注意喚起になる | 未成年者でも容易にチェックを入れてしまう可能性がある |
年齢確認書類の提出 | なりすまし防止に有効 | ユーザーにとって手間がかかる、個人情報管理のリスク |
ポップアップ+オプトイン | より確実な年齢確認が可能 | 導入コストがかかる |
年齢確認ポップアップ
サイト訪問時に年齢確認のポップアップを表示し、20歳未満の場合は閲覧できないようにする方法です。

引用:大関株式会社 – 大関公式オンラインショップ(https://shop.ozeki.co.jp/)
メリット:
・サイトへのアクセスを制限できる
・導入が容易
・購入者への注意喚起になる
デメリット:
・ユーザー体験を損なう可能性がある
年齢確認フォーム
生年月日を入力するフォームを設け、20歳未満の場合はサイトを閲覧できないようにする方法です。

引用: サントリーホールディングス株式会社 ーザ・プレミアム・モルツ(https://www.suntory.co.jp/beer/thepremiummalts/)
メリット:
・年齢を正確に確認できる
デメリット:
・入力の手間がかかる
チェックボックス

引用:KURAND株式会社 – クランド(KURAND)(https://kurand.jp/)
商品購入前に「私は20歳以上です」といったチェックボックスを設け、チェックを入れないと購入できないようにする方法です。
こちらのサイトはカートシステムShopifyが作られており、Shopifyではアプリを使うことで簡単に年齢確認機能を実装することができます。
メリット:
・導入が容易
・購入者への注意喚起になる
デメリット:
・未成年者でも容易にチェックを入れてしまう可能性がある
年齢確認書類の提出
購入時に運転免許証などの年齢確認書類の提出を求める方法です。
3. オプトイン方式の重要性
オプトインとは
オプトインとは、サービス利用者が特定の項目について「Yes」と明示的に同意した場合のみ、情報を提供したり、サービスを提供したりする方式のことです。
ECサイトでの年齢確認におけるオプトインとは、たとえば、
・商品購入前に「私は20歳以上です」といったチェックボックスにチェックを入れてもらう
・生年月日を入力するフォームで年齢を確認する
といった方法が挙げられます。
オプトインを採択するサイトが多い理由
年齢確認の方法は、オプトイン以外にも、サイト訪問時に年齢確認ポップアップを表示する方法(認証用エントランスページの設置)や、購入時に年齢確認書類の提出を求める方法などが考えられます。
しかし、検索からの流入の場合、必ずトップページから閲覧されるとは限りません。商品名で検索したユーザーであれば、商品ページを直接開く可能性が高いです。
また、年齢確認ポップアップや確認書類の提出は、ユーザーにとっては手間がかかるため、ユーザー体験を損なう可能性があります。
一方、オプトインはユーザーへの負担が最小限で年齢確認を徹底することができ、また入力方法をチェックボックスにしたり、フォーム項目を最低限にすることでユーザービリティをを保つことができます。
4. まとめ
ECサイトでの酒類販売における年齢確認は、法律で義務付けられているだけでなく、社会的責任を果たす上でも重要です。
オプトインは、年齢確認を徹底するための有効な手段の一つと言えるでしょう。
近年では、年齢確認チェックボックス、年齢確認フォーム、年齢確認ポップアップを組み合わせることで、年齢確認の精度とユーザー体験の両立を図る方法も増えています。
対応・検討必要事項
・表示の明確化: 年齢確認画面の設置場所、表示タイミング、未成年者飲酒防止に関する注意喚起文言の具体例
・入力の簡便性: 年齢確認フォームの入力項目、入力補助機能の導入
・個人情報保護: 取得する個人情報の種類、利用目的、個人情報保護に関する規約の明示
・ユーザー体験:年齢確認画面のデザイン、ユーザーへの配慮
ぜひ本記事を参考に、自社のECサイトにおける年齢確認の方法について検討してみてください。