こんにちは、BIZROVEの高橋です!
今回は「EC物流」についてのご紹介です。
EC物流の意味や業務の流れ、課題などについて、徹底解説していきます。
ECサイトの運営に関わる方にとって知っておきたい知識ばかりですので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。^^
1.EC物流とは
EC事業における物流プロセスを「EC物流」と呼びます。
インターネットを介して商品・サービスの取引をする事業を「EC事業」と呼ぶことは、ご存知の方も多いでしょう。
ECは「Electronic Commerce(エレクトリック・コマース)」の頭文字をとった言葉であり、日本語では「電子商取引」と表記します。
EC事業にはさまざまな工程があり、物流もその中の一つです。
EC事業において、商品を入荷してから顧客の元に届くまでの一連のプロセスを「EC物流」と言います。
顧客の手に直接渡るという特性上、EC物流のプロセスで出荷ミスや遅延などが生じれば、信用ダウンやクレームに繋がりかねません。
店頭でスタッフの接客を受けたり、店舗の雰囲気を肌で感じたりすることはないため、物流面が顧客の印象を大きく左右します。
EC物流を整備し遅延をなくし、商品をきれいな状態で顧客の元に届けることはEC事業における重要な要素の一つと言えるでしょう。
2.EC物流の業務の流れ
EC物流における代表的な業務内容を、実際の流れに沿って確認していきましょう!
①入庫・検品
販売する商品がそろった後、保管する倉庫に入れる「入庫」の作業を行います。
商品の種類や個数を正しく把握するため、バーコードなどと紐付けて、システムで管理することが一般的です。
入庫を的確に行うことで、発送時のピッキングも円滑に行えます。
入庫の際は、併せて検品作業も行います。
数量のチェックに加え、商品が破損していたり汚れたりしていないかどうかのチェックも忘れないようにしたいですね。
電子機器の場合は実際に商品を起動し、正常に動作するか確かめることもあります。
②棚入れ
検品後は商品を倉庫内の指定の場所に置く「棚入れ」の作業を行います。
商品の種類などにより、棚入れをする場所が細かく決めていきましょう。
その後の効率に関わるため、商品を出し入れする頻度が高いものは手前に置くなどの工夫を行うことが一般的です。
棚入れはアナログな作業であり、その分人的なミスが起こりやすい工程でもあります。
また、商品を劣化させないために、倉庫内の温度や保管期限などに気を配る必要があります。
③ピッキング・梱包
ここからが重要な作業です。
顧客がECサイト上で注文を確定すると、倉庫内の商品を出す「ピッキング」の作業を始めます。
商品を注文してから手元に届くまでの早さを重要視する顧客もいるため、いかにミスなく効率よく進めるかが問われる工程です。
ピッキング後は、商品を段ボールなどに詰める梱包作業を行います。
梱包したものに貼る宛名シールや、商品の内訳を記載した注文明細書を発行する必要もあります。
さらに、ギフトラッピング対応や、カタログ・ノベルティの封入など、場合により対応すべき作業は異なります。
④発送
梱包が終わった商品を、ヤマト運輸や佐川急便といった配送業者に引き渡します。
多くの場合、発送日や、到着するまでの日数の目安などを記載した「発送完了メール」を顧客に送信します。
配送業者のホームページなどで配送状況をチェックするための「送り状番号」も記載することが一般的です。
3.EC物流の課題と注意点
EC物流でよくある課題や、気をつけたいポイントについてご紹介します。
次のタイトルでそれぞれの改善ポイントもご紹介しておりますので、お見逃しなく^^
①人手不足による遅延・ミスが起きる
物流の工程で避けたいのが、遅延やミスなどによるトラブルです。
EC物流に求められる業務は多く、スタッフにかかる負担が重くなることがあります。
ECサイトの運営はシステムによる効率化が日々進んでいますが、物流は物を扱うという特性上、地道な作業が求められます。
入庫や検品、ピッキング・梱包など、人の手が必要である以上、ミスや遅延が起こりやすいです。
セールなどで受注量が増えれば、慌ただしくピッキング作業を進めることもあるでしょう。
そんな中、常に滞りなく発送していくのは容易なことではありません。
運営側としても、人員配置を工夫したり、労働環境が悪化しないように気を配ったりと、多くの考えるべき事項があります。
②在庫管理が複雑になる
EC物流は、在庫管理が複雑になりやすい傾向があります。
顧客のニーズに応えようと、多くの商品を開発したり、商品のカラー・サイズなどのバリエーションを増やしたりするECサイトが増えていますが、それだけ在庫管理が複雑になってしまいます。
倉庫では正しい場所に正しい種類の商品を置き、常に個数を把握しておく必要があります。
もし在庫管理が不適切であれば、以下のような事態になりかねません。
例)
- 間違った場所に棚入れしており、ピッキングミスが起きた
- 在庫数が正しく把握できておらず、品切れになってしまった
- 発送が遅れた結果、顧客がキャンセルしてしまった
これらの事態を避けるためにも、リアルタイムで分かりやすい在庫管理が求められます。
③コストの増加
EC物流には、コストの問題がつきものです。
代表的なものとして、以下のコストが挙げられます。
例)
- 運送費
- 人件費
- 倉庫にかかる費用(家賃や光熱費など)
- システム維持費
「これらのコストを差し引けば、残った利益は僅かだった」という企業も少なくないのではないでしょうか。
4.EC物流の改善ポイント
前項でご紹介した課題に対する改善ポイントを、3つご紹介します!
①EC物流システムを導入する
EC事業を効率化するためのシステムやツールは、数多く存在しています。
各ECサイトにまとめて出品できる機能や、受発注などのステータスを一覧で表示できる機能など、システムによってさまざまです。
中には、物流の効率化をサポートしてくれるシステムも存在します。
在庫数をシステム上でリアルタイムに把握することで「せっかく注文してもらったのに、在庫が切れていた」などのトラブルを防ぎます。
また、在庫がなくなった商品をECサイト上で非表示にするなどの機能が備わっているツールもあります。
これらの機能を利用することにより、人員不足や、それに起因する遅延・ミスなどのリスクを回避できる可能性があります。
ここでは参考として、EC物流システムを2つご紹介します^^
株式会社ニューレボ
株式会社ニューレポが提供する「ロジクラ」は、クラウド型在庫管理システムです。
ロジクラのメリットは、以下の通りです!
- バーコード管理によりピッキングミスを削減
- 出荷作業はiPhoneで手軽に行える
- Shopifyと連携可能
嬉しいのは、これらの機能が低価格で利用できる点。
倉庫での在庫管理を委託するよりも、はるかにコストを抑えることができます。
基本機能はなんと無料!
トライアル期間もあるので、試しに使ってみるのもアリではないでしょうか^^
株式会社日本システムテクノロジー
株式会社日本システムテクノロジーが提供するシステム「楽商」は、クラウド上で在庫管理を行います。
さっそく特徴を見ていきましょう!
- 在庫の過剰、不足をシステムで正確に管理
- 在庫不足の商品はまとめて発注
- 自社ビジネスに応じ、オプションによるカスタマイズが可能
- バーコード、ハンディターミナルの活用
ポイントは、あらゆる商品・サービスを想定している点。
自社のビジネスに応じたカスタマイズができ、在庫管理が効率化されます。
バーコードを利用したロケーション管理で、ヒューマンエラーが起きにくい在庫管理を目指します。
②EC物流会社に任せる
物流の工程自体をEC物流会社に外注するという選択肢もあります。
外注する場合は、自社の商品をEC物流会社の倉庫に納品するところからスタートします。
その後は、前述した「入庫・検品〜発送」の一連の流れを任せることが可能です。
必要な費用はEC物流会社によって異なりますが、代表的なものは以下の通りです。
例)
- 基本料金:どの企業に対してもかかる固定費
- 保管費:商品を保管するための面積などにより計算した費用
- 入庫費:商品を入庫した時にかかる費用
- 梱包費:段ボールや緩衝材などを使用した梱包にかかる費用
- 配送費:顧客へ届けるためにかかる費用
これらの費用はかかりますが、自社で在庫管理をする必要がなくなり、より重要な業務に集中することができます。
EC物流会社の例を2つご紹介するので、ぜひご確認ください^^
アートトレーディング株式会社
アートトレーディング株式会社は、EC事業に関するサービスを展開している会社です。
特徴を簡単にご紹介します!
- ECサイトにおけるフルフィルメントに対応
- サイト制作、運営、コンサルティングにも対応
- 10年以上、100社以上のECサイトを構築したノウハウを蓄積
フルフィルメントとは、ECサイトにおける「商品の受注〜発送」の一連の業務を指します。
物流に加え、ECサイトに関連する業務をまとめて外部のプロに委託することで、より効率的な運営を目指します。
株式会社スクロール360
株式会社スクロール360は、通販事業を中心に経営する会社です。ポイントを簡単にご紹介します。
- 通販業務代行サービス、通販システム構築などに対応
- 「通販プロフェッショナル集団」として、30年以上の実績
- フルフィルメント、マーケティングなどにも対応
通販のプロとして、高品質な物流を提供する会社です。
誤配送率をできる限り下げる取り組みを行うなど、信頼性も確か!
セールによる大量の出荷などの相談にも応じてくれるのが嬉しいポイントですね^^
③自社の商材に適したEC物流会社であるかどうか見直す
EC物流会社はどこも同じというわけではなく、会社ごとに特徴があります。
各工程に対する費用が自社のビジネスに見合っているかどうか、定期的に見直してみるといいでしょう。
例えば、大型家具や家電などを商品として扱っているのであれば、保管費が安い会社に外注すればコストがより削減できます。
服や雑貨など、数量が多くなりがちな商品であれば、検品や入庫にかかる費用が安い会社の方が適している可能性があります。
自社の商品やビジネスの規模に合わせて外注先の会社を見直すことで、コストを削減していきましょう!
5.まとめ
EC物流の業務内容や、よくある課題・改善点などについて解説してきました!
EC事業では、顧客のもとへ滞りなく商品を届ける物流が欠かせません。
自社で物流までカバーすることが難しい場合は、システムの導入や、EC物流会社への外注なども有効です。
EC物流の工程でお困りの際は、ぜひ「株式会社AVROVE」にお問い合わせ下さい。
豊富な知識と経験を持ったプロフェッショナルが、御社の悩みに合わせてご提案致します!
問い合わせ先:
株式会社ACROVE: https://acrove.co.jp/contact/
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